聖なる山…
磐座信仰により、聖なる山は神が住む、または降り立つ場所として、縄文の昔より日本人に崇められてきました。
先日登ってきた筑波山も、そんな聖なる山の一つです。

目次

  • アプローチ
  • 御幸ヶ原コース
  • 御幸ヶ原
  • 男体山
  • 歌垣
  • 女体山
  • 白雲橋コース
  • ガマちゃんとソフトクリーム
  • 帰路

アプローチ

ピンクムーン(関東では見えにくかったそうな)が輝く夜が明けた頃、私は自宅を車で出発し、栃木県佐野市で友人と合流して、初めての筑波山へと向かいました。
国道50号を東に向かうこと約1時間。
前方に秀麗な山容が見えてきました。
それが筑波山でした。

筑波山は、男体山と女体山という二つの頂きを持つ双耳峰です。
男体山には伊邪那岐命、女体山には伊邪那美命が祀られており、それぞれ社殿が建立され、神職さんも常駐しています。
また、登山口には二柱の神を一緒に祀る壮麗な社殿を持つ筑波山神社があります。

筑波山の登山口がある中腹には、門前町としてお土産屋さんが軒を連ねています。
今回は、その中の1店舗の駐車場に車を停め、筑波山の頂きに向けて徒歩で向かいました。
(筑波山には主要な登山口が二つあり、神社側ではケーブルカー、もう片方ではロープウェイが運行されています)

まずは筑波山神社に、事前のお参りです。

その後、社殿の傍の登山口から御幸ヶ原コースを使って登ります。

御幸ヶ原コース

筑波山は深田久弥氏が選出した百名山の一つですが、その中で唯一標高1000m未満の山です。
しかし、登山道は意外と険しく、岩ゴロゴロの急登があったりして、登りごたえがありました。
1000m未満だからと言って、侮ってはいけない山だと思います。

途中、登り降りするケーブルカーに登山道で遭遇できます。
この時は、登りの疲れを癒してもらえる楽しい時間でした。

この辺りになると、標高は恐らく600mを超えています。
同時に、気温が下がっているのでしょう。
吐く息がうっすら白いことに気づきました(自分自身の息が上がって体温上昇していることも、息が白くなった理由の一つだとは思います)。

登山道が階段になると、ケーブルカー終点駅のある御幸ヶ原が近づいたサインですが…

なに?この階段!
段差がない… 奥行きがない…
凄く歩きづらい!!
ペースを乱される事この上ありません。

後方の別グループからも、同様の言葉が聞こえてきました。
皆、辛いのですね、この階段…

そんなペースを乱される階段地獄の先に、御幸ヶ原が広がっていました。

御幸ヶ原

ここは男体山と女体山の中間地点で、ケーブルカーの終点駅もある広場です。
茶屋やレストラン、お土産屋さんが営業しており、公衆トイレもあります。
また、展望台にもなっており、関東平野が見渡せます。

この御幸ヶ原で休憩をした後、まずは男体山へ向かいます。

男体山

シュッとした山容とは裏腹に、男体山への道のりには少々険しい岩場があります。
男体山の名前は、そんな岩場があることから付けられたのかな?と想像してみました。

男体山頂上は、御幸ヶ原以上の展望の良さでした。
しかし、この日は良いお天気ではあったものの、霞がかかっており、遠景は望めず、普段では見える富士山を拝む事は叶いませんでした。

山頂の神社にお参りし、再び御幸ヶ原へ戻った後はお昼ご飯です。

歌垣

食事を取りながら眺める御幸ヶ原は、人で溢れていました。

万葉集や百人一首に詠まれた筑波山は、春と秋に歌垣が行われたことでも有名です。
歌垣は、今で言う合コン的なイベントでしたが、その漢字の通り、和歌で異性へのアプローチやその返答を行ったようです。
相手は初対面である可能性が高いので、恐らく和歌は即興で詠まれたはず。
見た目だけでなく、相手の人柄や頭の良さ、センスの良さを把握するには、うってつけのアプローチ法だったのでしょう。

人で溢れる御幸ヶ原の光景に、古代の歌垣の賑わいを重ねてみた私がいました。

女体山

食事休憩後、女体山へ向かいます。

女体山は遠目に見ると嫋やかな山容で、そこへ至るルートも険しい箇所はありませんでした。
しかし、山頂に辿り着いてビックリ!
山頂は、妙義山もビックリな断崖絶壁のある岩場でした。

怖いので、写真だけ撮って、早々に神社へのお参りに向かいました。

お参り後は、白雲橋コースで下山です。

白雲橋コース

下山路は急坂の岩場が連続しています。
ですので、このコースは下りにして正解でした。
スケジュールを考えてくれた友人に感謝です。

また、下山路には、胎内めぐりなどの見所が沢山ありました。
団体さんがおり、彼らと抜きつ抜かれつだったので、そちらに忖度して、いくつか見所を端折ってしまったのが残念です。
再訪の折には、見逃した箇所を是非とも見学しようと、心に誓いました。

迎場コースとの分岐を過ぎ、まだ15時前だというのに、木々からの木漏れ日に黄色味が指し、夕暮れの雰囲気を感じたころ、ようやく下山路の終点を示す鳥居が現れました。

無事に下山です。

が、この後、筑波山神社までもう少し歩きます。

ガマちゃんとソフトクリーム

辿り着いた筑波山神社で下山のお参りをし、車のある駐車場へ向かいます。

途中のお土産屋さんで、ガマの油のガマちゃんを見学。
写真撮影はNGとのこと。
感想… うーん、ガマちゃん、凄い。

さて、下山のシメにソフトクリームを食べましょう。

生乳ソフトを食べましたが、カラカラの体に冷たいソフトクリームが染み渡り、とても美味しかったです。

帰路

帰りの道中、小山市のアウトドア用品店に立ち寄りました。
地元にも支店がありますが、栃木県が本拠地なので店舗への力の入れ加減が違います。
なんと、カフェが併設されているのです。
地元にはないので、このカフェで夕食を摂りました。

体を動かした後は、やはり肉が食べたくなります。
チキンソテーを美味しくいただきました。
友人との語らいも楽しく、あっという間に時間が過ぎました。

最後に、筑波山は、標高は低いけれど急登や岩場もあり、もちろん頂上からの展望も良く、「非常にバランスの良い山」という印象を受けました。
さすが百名山です。

そして、今回とても楽しかったので、また是非とも登りに行きたいです。

最近、右足首のアキレス腱が痛い…

バレエのレッスンは、爪先立ちを浅めにすれば痛くないので、これまで通りレッスンを受けています。ただし登山は、万が一、山頂付近で強い痛みが出たら、下山に難儀しそうで怖いので、ちょっと登ることを我慢しています。

そんな訳で、ただ今ネタ不足による更新遅延状態です。それを解消すべく、今回は登山失敗談を記してみます。

蓼科山登山道脇の苔

目次

  • 蓼科山登山
  • 受傷
  • 下山
  • 受診
  • まとめ

蓼科山登山

それは昨年2018年の9月半ば。

なかなか天候に恵まれない時期に夏休みを取ってしまい、予定していた北アルプスでの縦走登山も、中止を余儀なくされていました。が、どこかに登りたい欲求は高いまま。天気予報とにらめっこの日々が続きましたが、唯一、蓼科山に晴れマークが付いた日があり、即、荷物を積んで車を走らせました。

蓼科山七合目登山口の鳥居

蓼科山 七合目の駐車場に車を停め、歩いて崩壊しかけのザレた登山道を登り、中腹の将軍平に到着したのは、午前11時少し前。

蓼科山荘

蓼科山は八ヶ岳連峰の最北端の山で、中腹の将軍平は、連なる他の山々へのコースが延びており、宿泊施設を備えた蓼科山荘もありました。

山頂へ至る将軍平からの登山道

ここでトイレなど小休止した後、苔むした溶岩石の大きな丸い岩がゴロゴロと重なり合う急登を経て、蓼科山頂へ到着しました。

蓼科山頂付近

受傷

無事に到着した山頂は真っ平ら。この真っ平ら+綺麗なコニーデ型(円錐形)の山容が、諏訪富士と呼ばれる所以かもしれません。

蓼科山頂

山頂は荒涼とした景色で、岩がゴロゴロしています。しかもガスガスの白い世界。当然、気をつけて歩く必要があります。

しかし、山頂に着き、気が緩んだようです。

この、気をつけねばならない場所で、本来やってはいけない行為「歩きながら何かをする」ことをやってしまいました。今回の場合のそれは、帽子の上にかけていたサングラスを顔にかけ直そうと思い、歩きながら頭に手を動かしたことです。サングラスを手にした瞬間、爪先が岩に引っかかってしまいました。あわや転倒!と言うところでしたが、咄嗟に地面についた右手のお陰で転倒に至ることはありませんでした。

が、右手のつき方が悪かった… 掌からではなく、指からついてしまったのです。

体重がダイレクトにかかったようで、薬指がとても痛い… 我慢は出来るけれど、軽く触れるだけで強烈な痛みが走る!さらに、体の芯からも言いようのない震えが起こります。

これは骨をやってしまったかも…

と言う思いが過ぎりました。

下山

予定では、山頂の蓼科ヒュッテで昼食を摂ることにしていましたが、指の痛みを考えると、これは緊急事態の可能性が高く、ご飯どころではありません。

蓼科山頂の蓼科神社奥宮

一先ず、ガスがかかった山頂を恐る恐る歩き、三角点と蓼科神社の奥宮詣を済ませ、直ぐに下山することにしました。

蓼科山頂ヒュッテ

が、下山するには、登ってきた斜度のある岩場を通過せねばなりません。

蓼科山上部から将軍平を見下ろすの図

右手薬指が不自由な身には、この岩場の下山が本当に怖かったです!登山道は数日前に雨が降った北斜面ですから、場所によっては濡れています。苔むした場所もあります。そして急坂です。極力左手を使うことで何とか岩場をこなし、将軍平へ辿り着くことができました。

蓼科山荘のお土産売り場

休憩のため、蓼科山荘に入り、挽きたて豆のコーヒーと長門牧場アイスを注文しました。

挽きたて豆のコーヒーと長門牧場アイスクリーム

体が震えるので暖かいコーヒーを飲み、冷たいアイスで右手薬指を冷やし、休憩をとりました。その後、ザレた道も注意深く歩き、15時前には七合目の駐車場へ無事戻ることができました。

受診

この日は平日でした。時間的に間に合いそうな地元の病院を調べて、そのまま直行。レントゲンを撮ってもらったところ、ポッキリな骨折は免れましたが、第2関節付近の骨にヒビが入っていることが判明しました。運悪く、整形専門の先生は翌日じゃないといないらしく、湿布を貼って貰って一旦帰宅。翌日、簡易ギプスを作ってもらうため、再通院しました。

内出血した薬指(汚くてごめんなさい)

ちなみに、翌朝の薬指は紫色に内出血しており、骨にひびが入ったことを実感しました。

簡易ギプス

整形外科の先生の話によると、全治2~3週間。痛みが無くなってきたら、簡易ギプスは外してドンドン薬指を使って良いと言われました。が、年齢のせいなのか、怪我から半年経ちましたが、動かすと薬指に痛みが未だ走ります。そして、動きも鈍いので、継続的なリハビリをしなくては、と思う今日この頃です。

まとめ

さて、今回の失敗を纏めます。

失敗内容

  • 転びかけ、咄嗟に地面についた右手薬指の骨に怪我(ひび割れ)をした

原因

  1. ながら行為:歩きながらサングラスをかけ直そうとしたこと。
  2. 転ぶ時の手のつき方:掌ではなく、指からついてしまったこと。

今後の対策・改善点

  1. ながら行為厳禁。何かする時は立ち止まって行おう。
  2. 転ぶ時は掌からつこう。

考察

対策の1も2も、頭では分かっていたことです。分かっていても、2については反射的な動作なので、咄嗟の時はなかなか出来ないこともあります。しかし、そもそもの大元の原因である1については、自分の意識次第で充分回避できることです。先ずは、ながら行為の厳禁を充分頭に叩き込むことにしました。

また、今回の記事の怪我が更なる怪我につながる場合もあります。例えば、怪我を庇うことにより、下山時に新たな事故を引き起こしてしまうなどです。新たな事故が滑落の場合、失敗談では済みません。命を左右する出来事になってしまいます。いずれにしても、山では怪我をしないよう、常に細心の注意を要さねばと、痛感させられる出来事でした。

皆さまも、怪我には充分お気をつけください。

蓼科山登山道脇のキノコ