4月の登山:筑波山

聖なる山…
磐座信仰により、聖なる山は神が住む、または降り立つ場所として、縄文の昔より日本人に崇められてきました。
先日登ってきた筑波山も、そんな聖なる山の一つです。

目次

  • アプローチ
  • 御幸ヶ原コース
  • 御幸ヶ原
  • 男体山
  • 歌垣
  • 女体山
  • 白雲橋コース
  • ガマちゃんとソフトクリーム
  • 帰路

アプローチ

ピンクムーン(関東では見えにくかったそうな)が輝く夜が明けた頃、私は自宅を車で出発し、栃木県佐野市で友人と合流して、初めての筑波山へと向かいました。
国道50号を東に向かうこと約1時間。
前方に秀麗な山容が見えてきました。
それが筑波山でした。

筑波山は、男体山と女体山という二つの頂きを持つ双耳峰です。
男体山には伊邪那岐命、女体山には伊邪那美命が祀られており、それぞれ社殿が建立され、神職さんも常駐しています。
また、登山口には二柱の神を一緒に祀る壮麗な社殿を持つ筑波山神社があります。

筑波山の登山口がある中腹には、門前町としてお土産屋さんが軒を連ねています。
今回は、その中の1店舗の駐車場に車を停め、筑波山の頂きに向けて徒歩で向かいました。
(筑波山には主要な登山口が二つあり、神社側ではケーブルカー、もう片方ではロープウェイが運行されています)

まずは筑波山神社に、事前のお参りです。

その後、社殿の傍の登山口から御幸ヶ原コースを使って登ります。

御幸ヶ原コース

筑波山は深田久弥氏が選出した百名山の一つですが、その中で唯一標高1000m未満の山です。
しかし、登山道は意外と険しく、岩ゴロゴロの急登があったりして、登りごたえがありました。
1000m未満だからと言って、侮ってはいけない山だと思います。

途中、登り降りするケーブルカーに登山道で遭遇できます。
この時は、登りの疲れを癒してもらえる楽しい時間でした。

この辺りになると、標高は恐らく600mを超えています。
同時に、気温が下がっているのでしょう。
吐く息がうっすら白いことに気づきました(自分自身の息が上がって体温上昇していることも、息が白くなった理由の一つだとは思います)。

登山道が階段になると、ケーブルカー終点駅のある御幸ヶ原が近づいたサインですが…

なに?この階段!
段差がない… 奥行きがない…
凄く歩きづらい!!
ペースを乱される事この上ありません。

後方の別グループからも、同様の言葉が聞こえてきました。
皆、辛いのですね、この階段…

そんなペースを乱される階段地獄の先に、御幸ヶ原が広がっていました。

御幸ヶ原

ここは男体山と女体山の中間地点で、ケーブルカーの終点駅もある広場です。
茶屋やレストラン、お土産屋さんが営業しており、公衆トイレもあります。
また、展望台にもなっており、関東平野が見渡せます。

この御幸ヶ原で休憩をした後、まずは男体山へ向かいます。

男体山

シュッとした山容とは裏腹に、男体山への道のりには少々険しい岩場があります。
男体山の名前は、そんな岩場があることから付けられたのかな?と想像してみました。

男体山頂上は、御幸ヶ原以上の展望の良さでした。
しかし、この日は良いお天気ではあったものの、霞がかかっており、遠景は望めず、普段では見える富士山を拝む事は叶いませんでした。

山頂の神社にお参りし、再び御幸ヶ原へ戻った後はお昼ご飯です。

歌垣

食事を取りながら眺める御幸ヶ原は、人で溢れていました。

万葉集や百人一首に詠まれた筑波山は、春と秋に歌垣が行われたことでも有名です。
歌垣は、今で言う合コン的なイベントでしたが、その漢字の通り、和歌で異性へのアプローチやその返答を行ったようです。
相手は初対面である可能性が高いので、恐らく和歌は即興で詠まれたはず。
見た目だけでなく、相手の人柄や頭の良さ、センスの良さを把握するには、うってつけのアプローチ法だったのでしょう。

人で溢れる御幸ヶ原の光景に、古代の歌垣の賑わいを重ねてみた私がいました。

女体山

食事休憩後、女体山へ向かいます。

女体山は遠目に見ると嫋やかな山容で、そこへ至るルートも険しい箇所はありませんでした。
しかし、山頂に辿り着いてビックリ!
山頂は、妙義山もビックリな断崖絶壁のある岩場でした。

怖いので、写真だけ撮って、早々に神社へのお参りに向かいました。

お参り後は、白雲橋コースで下山です。

白雲橋コース

下山路は急坂の岩場が連続しています。
ですので、このコースは下りにして正解でした。
スケジュールを考えてくれた友人に感謝です。

また、下山路には、胎内めぐりなどの見所が沢山ありました。
団体さんがおり、彼らと抜きつ抜かれつだったので、そちらに忖度して、いくつか見所を端折ってしまったのが残念です。
再訪の折には、見逃した箇所を是非とも見学しようと、心に誓いました。

迎場コースとの分岐を過ぎ、まだ15時前だというのに、木々からの木漏れ日に黄色味が指し、夕暮れの雰囲気を感じたころ、ようやく下山路の終点を示す鳥居が現れました。

無事に下山です。

が、この後、筑波山神社までもう少し歩きます。

ガマちゃんとソフトクリーム

辿り着いた筑波山神社で下山のお参りをし、車のある駐車場へ向かいます。

途中のお土産屋さんで、ガマの油のガマちゃんを見学。
写真撮影はNGとのこと。
感想… うーん、ガマちゃん、凄い。

さて、下山のシメにソフトクリームを食べましょう。

生乳ソフトを食べましたが、カラカラの体に冷たいソフトクリームが染み渡り、とても美味しかったです。

帰路

帰りの道中、小山市のアウトドア用品店に立ち寄りました。
地元にも支店がありますが、栃木県が本拠地なので店舗への力の入れ加減が違います。
なんと、カフェが併設されているのです。
地元にはないので、このカフェで夕食を摂りました。

体を動かした後は、やはり肉が食べたくなります。
チキンソテーを美味しくいただきました。
友人との語らいも楽しく、あっという間に時間が過ぎました。

最後に、筑波山は、標高は低いけれど急登や岩場もあり、もちろん頂上からの展望も良く、「非常にバランスの良い山」という印象を受けました。
さすが百名山です。

そして、今回とても楽しかったので、また是非とも登りに行きたいです。

2件のコメント

  1. 1日で歩けるものなんですね。
    私はつい無理してしまう傾向があるので、登山は控えておこうと思っているのですが、気持ちの中ではすごく羨ましいです(^^)
    達成感とご利益もたくさん降り注ぐといいですね^ ^
    ソフトクリーム美味しそう〜。
    ガマの油は、やっぱりでっかいカエルですよね(゚o゚;;

    1. ありがとうございます。
      筑波山はケーブルカーやロープウェイで御幸ケ原まで登れるので、機会があったら是非行ってみてください。
      展望が効いて、とても爽快な景色を楽しめます。
      ソフトクリームは御幸ケ原でも販売してて、今回、本当は山の上で食べる予定でした。
      団体さんがならんでいたので諦めて、下山後に食べた次第です。
      はい、ガマちゃん、ソコソコ大きかったです^ ^

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